大きな身体の犬だからといって、飼育が難しいわけではありませんし、
大変ではありません。
成犬のレオンベルガーやスパニッシュマスチフの食事は
1日2回で、1回につきドライフードを350g~500gくらいです。
これに犬用の粉ミルクと犬用の煮干かしらすを混ぜて与えます。
人が食べているものを与えたり、ペットショップで販売している
おやつやジャーキーなどを与えない限り偏食しません。
排泄は1日2回~3回です。
小型犬より多いですが、大人の手のひら大までの分量です。
散歩は毎日行かない方がいいです。
習慣付けると毎日行かないと気が済まなくなったり、
外でしか排泄しない子になってしまうからです。
散歩の目的はストレス発散ではなく、運動でもありません。
本当に運動させたかったら、ノーリードで犬同士遊ばせることです。
しかし、必ずしもそれをさせなければいけないわけではありません。
散歩ではお行儀よく歩かせることが第一の目的であり、
それさえできれば他の目的はなくてもいいでしょう。
規則正しい生活をすさせる必要はありません。
犬の体内時計は分刻みです。
ですから、時間を決めて何かを毎日し続けると、それを覚えてしまいます。
覚えてしまうと要求し始めることがあったり、
「パブロフの犬」の実験のように行動・反応してしまいます。
そうならないようにするためにもあえて不規則に生活させることをお薦めします。
お手入れはブラッシングが基本です。
スパニッシュマスチフは原産国スペインでも1週間~2週間に1回です。
ですが、できれば1週間に2~3回してあげると更に良いです。
シャンプーは1シーズンに1回でも十分ですが、
1ヶ月~2ヶ月に1回でも問題ありません。
スパニッシュマスチフもレオンベルガーも皮膚のトラブルはほとんどありません。
耳掃除は1週間に1回してあげてください。
コットンに「イヤークリーナー」を付けて、耳の奥の汚れを
取り除いてあげましょう。
獣医さんのお世話になることもあります。
基本的には年1回の予防接種と春から秋のフィラリア、ノミ・ダニ予防です。
もしも歩くことが困難な状況があったときのことも考えて、
往診してくれる獣医さんを見つけておくといいでしょう。
歩けなくなることは滅多にありませんが、晩年にはそういうこともあります。
ただし、大型犬の老衰による介護期間はとてもとても短いことがほとんどです。
レオンベルガーやスパニッシュマスチフの飼い主さんの多くは、
夜は室内で寝かせて、昼間は庭で過ごさせています。
ほとんど室内で過ごさせている方も多いです。
いずれにしても放してあげられる庭があるといいです。
ただし、広くなくていいです。
広すぎない方がいいでしょう。
それよりも大切なことはイタズラ噛みできないようにしておくことと、
囲いの高さ(140~150cmほどあればいいです)や強度が十分であることの方が大切です。
レオンベルガーもスパニッシュマスチフもあまり運動はしません。
ですから激しく運動する習慣を付けない方がいいです。
「人を噛んだら大怪我する」と心配の方々は多いですが、
そもそも人を噛むようなことはありません。
レオンベルガーもスパニッシュマスチフも非常に大らかで優しい犬種です。
幼い頃から人を警戒しないよう、時々人に触ってもらいましょう。
「人に飛び掛ったら大怪我をする」
人を襲うことはありませんが喜んで飛び付かないよう、
幼い頃からしつけをすると簡単に飛び付かなくなります。
しつけの中でもとても簡単な方です。
※弊舎でしつけを入れてからお引渡しすることもできます
「吠えると困る」
確かに吠え過ぎると困るものですが、小型犬のように「キャンキャン」と
甲高い声で、けたたましく鳴きません。
太い声で「ウォフ」「ウォフ」と鳴きます。
「言うことを聞いてくれないかもしれない」
身体が大きいからといって主従関係が作りにくいわけではありません。
幼い頃に厳しく叱られた記憶が大切です。
小型犬同様、叱るべきときだけ甘くならなければよいだけです。